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比土平
雅彦
Masahiko Hidohira
四十八茶百鼠
2012.07.07
金曜日担当の比土平です。
最近いじられてなんぼ、と思います。
私の豆知識は、
日本人は中間色など地味な色を好む、というものです。
中間色とは、
純色(彩度の高い鮮やかな色)にグレーを混ぜてできる濁った調子の色です。
なぜ好まれるのかは、
気候風土、肌、髪、目の色など、
諸説はいろいろとありますが、
その中の一つに、
江戸時代の奢侈禁止令(しゃしきんしれい)が関係している、
という説を見かけました。
奢侈禁止令で贅沢を禁じられ、
衣服においても派手な色を使うな!
と禁じられてしまいました。
茶色、鼠色、藍色に限定され、
地味な色しか着れない・・・、
・・・と、意気消沈とはならず、
いかに人と違いを出せるか、
格好よくなれるかと、
地味な色のなかで何色もつくりだしました。
なかでも茶系と鼠系の色が特にたくさん出回り、
その数の多さを
「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)」
と呼び、
また歌舞伎役者にちなんだ名(団十郎茶、梅幸茶)が付けられたりと、
多くの人々に浸透していき、
微妙な色の違いを楽しんだということです。
実際には色の数は百以上あるのですが、
語呂合わせでこんな表現になったそうです。
そもそも地味な色の染料は安価で手に入りやすいことから、
昔から馴染み深いものだったようですが、
今では考えられないような理不尽な世の中で、
腐らずに人生を楽しもうとする江戸の人達のしなやかな強さに、
ちょっと感動してしまい、うーんと唸ってしまいました。
私も、しなやかにつよい大人になりたいと
思います。