acasスタッフブログ
アドプト
木曜日担当の二川です。
現在、神戸のプロジェクトで企画設計を進行中。
2つの計画地があり、その間を一級河川が流れている。
その川は幅員は10mで奥行きは25mで双方の計画地に接していて、暗渠になっている。
街づくりとして、その上部を景観に配慮しつつ、有効利用するべく、行政協議をしている。
現在のところ、「ひょうごアドプト」という制度を利用して、有効利用する方向で協議が進んでいる。
「ひょうごアドプト」の趣旨は、県が管理する道路・河川・海岸などの公共物において、
地域住民がボランティアで清掃美化活動(草刈り・植栽等)を行い、
快適な生活環境の創出に取り組むことにより、地域への愛着心を深めるとともに、
新たなコミュニティの形成を促進し、いきいきとした地域づくりを目差すというもの。
「ひょうごアドプト」の原型は、1985年頃、米国テキサス州交通局により始められた
「アドプト・ア・ハイウェイ・プログラム」というもの。
当時州ハイウェイの清掃を行っていた州交通局が、増え続ける散乱ごみに困り、市民に協力を呼びかけ、
市民グループや企業の人たちは道路を養子にするという新しい発想のプログラムに賛同し、活動が始まった。
以来、このプログラムは世界各国に広がり、各地に広がるにつれて、
気候や土地柄などの要素や様々なアイディアが加わっているという。
アドプトとは「養子縁組」のことで、公共物の一定区間を5名以上の団体(参加者)と県とで
養子縁組(合意書締結)を行う。
兵庫県下では現在のところ活動団体数350団体で活動人数は1万5千人を超えている。
しかし、設えとして植栽帯とするのはOKだが、原則、高木やベンチも設置しては
いけないことになっている。
今後はランドスケープデザイン事務所さんに協力を仰いで検討し、
人が憩える空間とするべく、協議を行っていく予定だ。
与えられた条件下で、いかにいいものを創るかが勝負だ。
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