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ポートランド/シアトル2015-②

2015.01.19

杉谷です。

 

ポートランドにつづき今回はシアトルです。

 

ー坂の町 シアトルー

 

シアトルは、アメリカ合衆国西海岸の最も北に位置し、

北をカナダと国境を接するワシントン州にあります。

市の人口は、約56万人。

日本人にとっては、なんと言ってもイチローが所属していた

マリナーズでおなじみですが、その他にも、

マイクロソフト、ボーイング、スターバックスなど、

世界的に有名な企業も多く、

市民の所得や識字率が高い都市でもあります。

 

さて、そんなシアトルは「坂の街」としても有名で、

実際に訪れてその坂というか傾斜に驚きました。

一般的な道路の傾斜角は7度程度ですが、

シアトルはその倍の15度程度あるのではないかと思います。

歩行するには大変でしたが、

街としてはこの高低差があるからこそ、面白い建物計画へ

繋がっていると感じました。

 

 

ーシアトル公共図書館ー2004年竣工

オランダ生まれの建築家レム・コールハースと

シアトル出身の建築家ジョシュア・ラムズが中心となり、

シアトルの建築事務所 LMN とパートナーを組んでデザインしたものです。

外観は見ての通り、ひし形の鉄骨枠にガラスを入れた、総ガラス張りの建物です。

坂を利用し、南側は1階から北側は3階からアプローチしています。

 案内板

 

 

内部は、坂をモチーフにしているのでしょうか。

一般書架には、緩いスロープがスパイラル状に設けてありました。

 4層吹抜け。ニューヨークのMOMA(近代美術館)を彷彿させます

 

 4階の会議室

料金を取って貸し出す会議室だそうです。

お金さえ出せば、館内のどのスペースも貸し出しが可能なようです。

例えば、3階のゆったりした閲覧コーナーなどは、

よく会議や集会に使われているそうで、

食事をするためのテーブルやイスまで貸し出すのだそうです。

図書館が交流の場となることを目指すとは言え、

日本では広さの問題もあり、踏み出しにくいプログラムではあります。

が、その精神は勉強になります。

なぜこのフロアだけ赤?という気がしますが、

デザインとホームレス対策だそうです。

 

 案外、普通なトイレ

 

 

 10階の閲覧コーナー

四方をガラス張りの屋根に囲まれた閲覧学習コーナーです。

気になったのは、ガラス張りの屋根。

訪れた2日間は、冬のシアトル特有の曇天で、

太陽が出ていませんでしたので気になりませんでしたが、

夏の日差しの下で大丈夫だろうかと思い調べてみると、

ガラスに日よけの細工がしてあるから大丈夫なようです。

複層ガラスの中に、さらに鉄の網のようなもの?を入れて防いでいるとありました。

それでも、やはり嫌がる人には、傘のような日よけスタンドが使えるそうです。

 

過去訪れた中でも、こんな図書館を訪れたのは初めてでした。

その他の大味な海外建築とは異なり、

外観の奇抜さからは想像できない内部。

利用者が使いやすいレイアウト、ディテールに配慮された建築でした。

 

シアトルに行く機会があれば是非訪れていただきたいと思います。

これは一見の価値あり

 

 

 

 

Profileプロフィール

アバター画像 執行役員/関西エリアマネージャー 杉谷 泰
ブログを通じ、多くの方に弊社の業務や個々の日常を知っていただければと思います。生まれは広島、人生の約半分を大阪でお世話になりながら現在に至ります。

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