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大正浪漫
2015.06.17
加藤です。
先日の日経アーキテクチャで、大阪にある天見温泉南天苑の記事が掲載されていました。
その旅館は、辰野金吾設計の木造建築で登録有形文化財に指定されているものだと。
辰野金吾氏の設計した建築は、大阪でもいくつか見ることができます。
大阪市中央公会堂、日本銀行大阪支店、シェ・ワダ高麗館本店等があります。
ただ、木造建築となるとその数は少なく、奈良ホテル、浜寺駅、南天苑と
希少価値も高く、辰野金吾建築十八番の煉瓦造りではない側面を見ることができます。
旅館経営としては、希少価値が高い建築物だけでは成り立つわけもなく、顧客のニーズに
応えた経営を行うためには、攻めの事業展開が必要です。
南天苑は経営資金を調達する方法として、クラウドファンディングを利用しているということです。
辰野金吾建築を投資対象とするのではなく、旅館事業の収益を対象とするものだと。
歴史的価値がある建築を保存しながら運営することで問題になるのは、維持管理費の調達です。
銀行融資だけでなく、クラウドファンディング等の利用で歴史的建築にどう影響していくのか、
今後の展開に注目していきたいと思います。
南天苑