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杉谷
泰
Yutaka Sugitani
ネクスト21
2015.09.18
杉谷です。
先日、ネクスト21の見学にいってきた。
ネクスト21は、大阪ガスの社宅で、社員さんと家族が居住しながら、
近未来型実験集合住宅としてデータを収集している
スケルトン・インフイル(SI)住宅。
大量生産、消費、廃棄といったいままでのスクラップ&ビルドから
住宅の長寿命化をコンセプトとして平成5年に誕生した。
地上6階地下1階。
ラーメン構造でスラブ厚は240mm、階高は1・2階が4.2m、3階以上が3.6m。
全体を7.2m角の住戸スペースと、その外周に附属する3.6m幅、
あるいは1.8m幅の共用廊下ゾーンに分けて、フレームを構成している。
ここで注目したいのは、共用廊下の床スラブを住宅部分より下げている点。
この段差を各住戸へ供給する配管や配線のスペースとして利用し、
それらが2本のたてPSに集約される。住戸内に竪管を通さないので、
共用スペース側から設備を維持管理できる。
SIマンションとは、次世代住宅のあり方として支持されるべきと思うが、
いままでその普及があまり進展しなかったのは、
高仕様なためコスト高や、購入者がSIのメリットをあまり理解できていない、
費用対効果の評価が低かったなどが主な原因だったと思われる。
しかし将来の設備メンテナンス・更新など長期スパンで見た
コストの低減や生活スタイルに合わせた可変性など、
住宅としてのあり方は、次世代社会に対し多くのメリットがあり、
今回の見学を通じ、より購入者への理解が深まってくれればと思った。
随時、見学会があるため興味のある方は是非。