acasスタッフブログ
史跡・遺構
横浜市内には数多くの歴史的な建造物があります。
建物だけでなく、とある街角にも歴史を今に伝える史跡や遺構が数多く点在しています。特に当社の所在地である中区内には多い気がします。
その一部をいくつか挙げてみます。
上の写真は 横浜のまちづくりの父 と称されるイギリス人土木技師ブラントンの功績を称えた記念碑です。
明治2年に日本初のトラス鉄橋を築造したもので、「鉄(かね)の橋」と呼ばれ文明開化のシンボルとして市民に親しまれたといいます。
現在の吉田橋の高欄(下部写真)は「鉄の橋」をイメージして復元したもの。
上の写真は馬車道通りにある日本初のガス灯の記念碑です。
灯具は日本人職人により製造されたと言われているとのこと。
当時の型をモデルとしたガス灯の復刻版が設置されています。
上の写真は旧居留地消防隊用の地下貯水槽の遺構です。
居留地消防隊の本拠となったという敷地内にあり、ヴォールト構造の4 室に区画された煉瓦造の地下水槽を横浜市認定歴史的建造物として保存・展示されています。
上の写真は開港広場と山下町90番地にある11ポンドカノン砲。
船の錨(いかり)に造り替えるために一時保存していたものが関東大震災で埋没したと言われているとのこと。建物工事中に3門の大砲が出土し、あと一門は歴史資料館に保存展示されています。
上部の写真はとあるマンションの敷地内に展示・保存されているものです。
上の写真は開港広場にある明治10年代に築造された煉瓦造りのマンホールと下水道管を今に伝える遺構です。
三角屋根状の窓から出土した状態のままの姿をのぞくことができます。
日本人が設計したわが国最初の近代下水道とのことで、卵型の断面をした煉瓦造の下水管が特徴的です。
上の写真は山下町91番地にある旧居留地時代の塀の一部の遺構です。
下部が石造で上部を煉瓦造とする居留地の建物の外構の塀の特色を色濃くとどめているとのことで、当時の街並みを彷彿とさせるもの遺構です。
弊社が過去に設計・監理をさせていただいた、とある分譲マンション計画の工事においても同様の煉瓦造の暗渠水路の遺構が出土したことがあります。
その際は簡易な調査で済みましたが、人の手で一つ一つ丁寧積まれた煉瓦が非常に印象的だったのが思い出されます。
このような遺構の保存・展示は歴史のロマンに引き込まれるだけでなく、ちょっとした街のアクセントやシンボルになっていると思います。
時にはこのような史跡・遺構などに立ち止まって、見て、感じて思いを巡らせるのもいいものだと改めて感じました。