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比土平
雅彦
Masahiko Hidohira
パークホームズ甲子園四番町
2022.03.23
この3月初旬に、企画設計、基本設計、デザイン監修を担当させていただいた「パークホームズ甲子園四番町」が竣工しました。
2019年、計画の始まりに地域のシンボルであった甲子園ホテル(現、武庫川女子大学 甲子園会館)を、関係者一同で見学しました。
1930年に開業した甲子園ホテルですが、支配人である林愛作の情熱と、フランク・ロイド・ライトに師事した遠藤新を中心に、「世界に誇るリゾートホテルを日本から発信する」という志のもと生み出されました。
モダニズムと日本の美意識を融合させた、言うまでもなく素晴らしい建築だと思います。
日本の美意識とは、身近にあるものの中から見出す美しさ、陰影、水、四季のようなものでしょうか。
そして、日本の伝統的な技法も取り入れられています。
まだまだ、たくさん見どころがあります。
係りの方が丁寧に説明してくださる見学ツアーがあります、おすすめです。
甲子園で育まれた美意識の継承を、パークホームズ甲子園四番町のデザインコンセプトとすることになりました。
ファサードは、コーナーサッシとせっ器質タイルを採用し、モダンとクラフト感を対比させています。
アプローチはしぼり、行き帰りの空間の広がりを演出しています。
半地下のエントランスにも、ドライエリアから自然光を取り込んでいます。このドライエリアの足元には、樹木、青空や星空を映す水面に模した石盤があり、季節の移ろいを感じられる空間です。
エントランスの奥には、水と同じく見る場所によって表情が変わる、「水の輝き」を表現した積層ガラスを配しています。
このプロジェクトに携われたこと、多くの皆様に助けていただいたことに感謝します。
ありがとうございました。
パークホームズ甲子園四番町が、地域に調和し、より豊かな暮らしの助けになりますように。