acasスタッフブログ
体感して気付くこと
昨年11月にオープンした伊藤豊雄さんの「おにクル」がとてもよかったと聞き、遅ればせながら見学してきました。
名称の「おにクル」は公募で募集され、6歳のお子さんの案が採用されたようです。まちの様々なところで⽬にする⻤のキャラクター「いばらき童⼦」を⾒て、「怖い⻤さんですら楽しそうで来たくなっちゃうところ」という意味を込めたとのことで、ステキなアイデアやな~と感心させられました。
場所としては、JR茨木駅と阪急茨木市駅の中間の位置。いずれの駅からも徒歩約10分。茨木市役所の目の前に位置しています。
地上7階建て、外観はコンクリート打ち放しとガラスの構成。これといった主張はなく、市役所?と思うような外観でしたが…
実際に中に足を踏み入れると…
このギャップを狙っていたのか!という具合に「おおっ~!」という驚きがありました。
中心に円形の大きな「縦の道」と名付けられた吹抜けがあり、7フロアが一体的につながっており、エスカレーターが横・斜めに交差し、上に吸い込まれるような上昇感を抱きます。
複合施設としては最近多くなってきていますが、図書館の機能を各フロアに分解している点がポイントで、メインの図書空間は5・6階にあり、7階に宇宙系、3階がアート系、2階は子ども向けと縦の道で繋がっています。
実際に吸い込まれるように7階まであがり、回廊しながら1階まで戻ってきましたが、各フロアにテーマ性があり、大人の私でも散策したくなるような視覚的な変化と心地よさがありました。
建物が出来上がるまでに紆余曲折があったと伊藤豊雄さんが仰っていましたが、実際に足を運んで空間を体感すると「あ~なるほどな~これはいいな~」というのが素直な感想です。
7階にあるプラネタリウムもたまたま空席があった為、30年振り?に視聴しましたが、途轍もなく果てしない宇宙の話や冬の星の話を聞き、ワクワクが止まらず、後日別のプラネタリウムも視聴しにいってしまいました。皆さんも是非「おにクル」に足を運んで体感してみてください。
建築は、小さい建物であれ、大きな建物であれ、思いをたくさんこめた分、建物だけに留まらず、街もよりよくなるなと改めて感じます。建築の仕事の大変な部分でもあり、醍醐味だったりする部分でもあります。
一つ一つ、
丁寧に、
思いを込めて、
日々向き合いたいと思います。